COLUMNコラム
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離婚にまつわるお金の支援|児童扶養手当・ひとり親支援・税金の優遇
離婚 2026.07.27.

Dさん

横田

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児童扶養手当|申請主義と養育費の扱い
離婚後のひとり親世帯にとって、家計を支える柱のひとつが児童扶養手当です。
これは、父母の離婚などによってひとり親となった世帯の子どもを養育している方に対し、生活の安定と自立を支える目的で支給される手当です。
まず押さえていただきたいのが、この手当は申請主義だという点です。つまり、離婚したからといって自動的に振り込まれるわけではなく、ご自身で市区町村の窓口に申請して、初めて受け取れます。「対象になっているはずなのに知らずに申請しておらず、何か月分も受け取りそびれていた」というのは、避けたい事態です。離婚の前後で、お住まいの自治体の窓口に確認することをおすすめします。
支給額は、受給する方の所得に応じて変わります。所得が一定額を超えると、全部支給から一部支給に変わったり、支給されなくなったりします。子どもの人数によっても加算があります。所得制限の基準は見直されることがあるため、申請の際に最新の基準を確認しておくと安心です。
ここで特に注意していただきたいのが、養育費の扱いです。児童扶養手当の所得を計算する際には、受け取っている養育費の一部が所得として算入される取り扱いになっています。つまり、養育費をきちんと受け取っていると、その分が所得に加わり、手当の額に影響することがあるのです。
これを聞くと「では養育費を受け取らないほうが得なのでは」と考えてしまう方もいますが、それは誤りです。
養育費は子どもが本来受け取るべきお金であり、手当の額への影響よりも、適正な養育費を確保することのほうが、長い目で見れば家計にとって重要です。手当と養育費は、どちらか一方ではなく、両方を踏まえて全体の収支を考えるべきものだと理解してください。



ひとり親向けの各種支援
児童扶養手当のほかにも、ひとり親世帯が利用できる支援は複数あります。
代表的なものを挙げてみましょう。
①ひとり親家庭への医療費助成
ひとり親世帯の親と子どもの医療費について、自己負担を軽減する制度です。子どもだけでなく親自身の医療費も対象になる場合があり、急な病気やけがのときの負担を和らげてくれます。
②住宅に関する支援
自治体によっては、ひとり親世帯向けの家賃補助や住宅手当を設けているところがあります。住まいにかかる費用は家計に占める割合が大きいため、こうした支援があるかどうかは生活設計に大きく影響します。
③就労支援や資格取得の支援
ひとり親が安定した仕事に就けるよう、就職の相談に応じたり、資格取得のための講座受講費用や、受講中の生活を支える給付を行ったりする制度があります。離婚を機に、より安定した収入を得るためにスキルを身につけたい方にとって、心強い後押しになります。
④保育料の軽減
ひとり親世帯について、保育料を軽減・免除する仕組みがあり、働きながら子育てをする家庭の負担を下げてくれます。
これらの支援は、まとめて知っておくと「自分の世帯ではどれが使えるか」を整理しやすくなります。
次のような種類があると把握しておきましょう。
- ひとり親家庭への医療費助成
- 家賃補助・住宅手当(自治体により名称や有無が異なる)
- 就労支援・資格取得のための給付
- 保育料の軽減・免除
ただし、これらの制度は自治体によって内容や名称、有無が大きく異なります。お住まいの市区町村にどんな制度があるかは、窓口やひとり親支援の相談先で確認するのが確実です。

税金の優遇|ひとり親控除・寡婦控除
お金の支援というと手当や助成に目が向きがちですが、税金の優遇も家計に効いてくる重要なポイントです。所得税や住民税の負担が軽くなれば、その分手元に残るお金が増えるからです。
代表的なのが、ひとり親控除です。
これは、ひとり親に該当する方が一定の要件を満たす場合に、所得から一定額を差し引いて税負担を軽くする制度です。離婚や死別などでひとり親となり、生計を一にする子どもがいて、本人の所得が一定以下であることなどが要件とされています。婚姻歴の有無にかかわらず適用され得る点が特徴です。
もうひとつが、寡婦控除です。
こちらは、夫と離婚または死別した方のうち一定の要件を満たす場合に適用される控除で、ひとり親控除の要件には当てはまらないものの、寡婦控除の要件を満たすケースなどで関わってきます。ご自身がどちらの控除の対象になるかは、お子さんの有無や所得などの条件によって変わります。
ここで大切なのは、これらの控除も、適用を受けるには申告などの手続きが必要だという点です。
会社員の方であれば年末調整で、自営業の方などは確定申告で、自分がひとり親控除や寡婦控除の対象であることを申し出る必要があります。黙っていても自動的に控除されるわけではありません。
「自分はどの控除に当てはまるのか分からない」という方も多いと思いますが、要件は細かく、年によって見直されることもあります。控除の適用を受けられるのに見落としてしまうと、本来軽くなるはずの税負担を払い続けることになります。
ご自身が対象になるかどうかを、勤務先や税務署、自治体の窓口で確認しておくことをおすすめします。


自治体ごとの違いと申請期限への注意
ここまで見てきた制度には、大きく分けて、国が全国共通で設けている制度と、自治体が独自に設けている制度が混在しています。この点を理解しておくことが、支援を取りこぼさないために重要です。
たとえば、医療費助成や住宅手当の内容、保育料軽減の範囲などは、お住まいの市区町村によって大きく異なります。隣の自治体では手厚い支援があるのに、自分の住む自治体にはない、あるいはその逆、ということも珍しくありません。
「友人が受けられた支援が、自分の地域にもあるとは限らない」ことを念頭に置いてください。だからこそ、まずはお住まいの自治体の窓口や、ひとり親支援の相談窓口で、利用できる制度を直接確認することが第一歩になります。
もうひとつ、見落としがちで重要なのが申請期限や手続きのタイミングです。多くの制度は申請主義で、しかも申請した時点以降が対象となるものが少なくありません。手続きが遅れると、本来受け取れたはずの期間分を受け取れなくなることがあります。所得制限の判定時期や、申請の締め切りなどにも注意が必要です。
そして、改めて強調したいのは、公的な支援は生活の土台にはなりますが、それだけで足りるとは限らないという点です。支援はあくまで補完的なものであり、家計の安定には、養育費や財産分与といった離婚の条件そのものを適正な水準で取り決めておくことが欠かせません。公的支援と離婚条件は、いわば家計を支える両輪です。
当事務所は福井県大野市にありますが、全国どこからのご相談にも対応しています。利用できる公的支援を確認しつつ、養育費や財産分与をどう取り決めるかという離婚条件全体を一緒に組み立てることで、離婚後の生活に漏れのない見通しを立てることができます。
お金の不安を抱えたまま一人で判断する前に、ぜひ一度ご相談ください。





まとめ
離婚後のひとり親世帯には、児童扶養手当、医療費助成、住宅手当、就労支援、保育料軽減、ひとり親控除・寡婦控除など、複数の支援や優遇があります。
多くは申請主義で、自治体によって内容が異なり、申請期限にも注意が必要です。
公的支援は生活の土台になりますが、それだけで足りるとは限りません。
養育費や財産分与を適正に取り決めることとあわせて、全体の見通しを立てることが大切です。


Dさん

横田

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