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パチンコ・FX・浪費での借金…「免責不許可事由」でも破産できる?

破産・再生 2026.03.09.

パチンコ・FX・浪費での借金…「免責不許可事由」でも破産できる?

【相談者】横田先生、今日はお時間をいただきありがとうございます。実は……借金の理由が、誰にも言えなかったことなんです。仕事のストレス発散でパチンコにハマってしまい、負けを取り返そうと消費者金融から借り入れを繰り返してしまって…。

【横田弁護士】なるほど、そうでしたか。お一人で抱え込むのは大変辛かったでしょう。実は、当事務所にご相談に来られる方の中でも、ギャンブルや浪費が原因で借金が膨らんでしまったというケースは非常に多いんですよ。決してあなただけではありませんから、まずは落ち着いてくださいね。

【相談者】ありがとうございます……。でも、ネットで調べたら「ギャンブルや浪費で作った借金は自己破産できない」って書いてあったんです。やっぱり、自業自得の借金は一生背負って返していくしかないのでしょうか?もう利息を払うだけで精一杯で、限界なんです。

【横田弁護士】たしかに法律上は、ギャンブルや浪費は「免責不許可事由」といって、原則として借金をゼロにできない事情に含まれています。しかし、結論から言えば諦める必要はありません。「裁量免責」という制度によって、破産が認められる可能性は十分にあります。

【相談者】えっ、本当ですか?法律でダメと決まっているのに、助かる道があるんですか?

【横田弁護士】はい、あります。日本の破産法は、失敗した人を罰するためではなく、経済的な再生を支援するためにあるからです。ただし、そのためには守らなければならない重要なルールと、正しい反省の示し方があります。今日はその仕組みについて、詳しく解説していきましょう。

自己破産の最大の壁「免責不許可事由」とは

自己破産の申し立てを行う最大の目的は、裁判所から【免責許可決定】をもらうことです。

免責とは、簡単に言えば「借金の支払い義務を法的に免除すること」です。これが認められて初めて、借金がゼロになり、新たな人生のスタートラインに立つことができます。

しかし、破産法第252条1項には、「こういった事情がある場合は、免責を許可しませんよ」というリストが定められています。

これを【免責不許可事由(めんせきふきょかじゆう)】と呼びます。

なぜこのような決まりがあるのでしょうか。

自己破産は、債権者(お金を貸した側)にとっては、「貸したお金が返ってこない」という大きな不利益を被る手続きです。病気や失業、事業の失敗など、やむを得ない事情であれば債権者も納得しやすいですが、「遊びに使ってしまったから返せません」という理屈は、本来であれば通用しないからです。

そのため、法律の原則としては、不誠実な理由での借金については免責を認めないという姿勢をとっています。

自己破産における「免責(借金の支払い義務の免除)」と、その例外となる「免責不許可事由」の解説。破産法第252条第1項に基づき、借金の原因が不誠実な場合には原則として免責が認められないという規定があることを示しています。免責を得ることこそが自己破産で最も重要であると強調されています。
免責が認められやすい「やむを得ない事情(病気・失業等)」と、認められにくい「不誠実な理由(ギャンブル・浪費)」を対比。自己破産は債権者にとって大きな不利益(貸したお金が返ってこない)であるため、「遊びに使ったから返せない」という理由は本来通用しないという法的・公平性の観点から解説しています。

借金の理由は問われる?具体的に該当するケース

では、具体的にどのような行為が【免責不許可事由】に当たるのでしょうか。

代表的なものは「浪費」や「賭博(ギャンブル)」ですが、現代社会ではその形態も多様化しています。

・ギャンブル全般

パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、オートレースなどが該当します。たとえ「勝てば返せると思っていた」としても、結果的に借金を増やしていれば免責不許可事由となります。

・投機的な取引

FX(外国為替証拠金取引)、株の信用取引、先物取引、暗号資産(仮想通貨)への投資などがこれに当たります。

これらは資産運用の一環と主張される方もいますが、自己資金を超えて借金をしてまで行うハイリスクな取引は、「射幸行為(偶然の利益を狙う行為)」として、ギャンブルと同様にみなされる傾向にあります。

・過度な浪費

収入に見合わない高級ブランド品の購入、頻繁な海外旅行、高級飲食店での散財、ホストクラブやキャバクラへの通い詰め、スマホゲームへの過度な課金、投げ銭などが該当します。

・換金行為

クレジットカードのショッピング枠を使って、新幹線の回数券やゲーム機、ブランド品などを購入し、それをすぐに買取業者に売って現金化する行為です。これはカード会社に対する詐欺的な側面もあるため、非常に厳しく見られます。

相談者様のように「パチンコで借金を作ってしまった」というケースは、まさにこの免責不許可事由のど真ん中に該当してしまいます。条文だけを読めば、破産は無理だと思われても仕方がありません。

免責不許可事由に該当する4つの具体例を紹介。1.パチンコ・競馬などの「ギャンブル全般」、2.FXや暗号資産などの「投機的な取引」、3.高級品購入や過度な課金などの「過度な浪費」、4.クレカ枠で購入したものを売る「換金行為」を挙げています。これらは射幸行為や不誠実な行動とみなされ、厳しく審査されます。

法律の救済措置「裁量免責」という仕組み

しかし、ここで絶望してはいけません。破産法には続きがあります。同法第252条2項には、次のような趣旨の規定があります。

「たとえ免責不許可事由があったとしても、裁判所は、一切の事情を考慮して、免責を許可することができる」

これを【裁量免責(さいりょうめんせき)】といいます。

裁判官(裁判所)には、個別の事情を汲み取って判断する「裁量権」が与えられています。

破産制度の究極の目的は、多重債務者を経済的に再生させることです。もし、ギャンブルをした人が全員破産できないとなれば、その人たちは一生借金地獄から抜け出せず、社会復帰もできなくなってしまいます。それは社会全体にとっても損失です。

そのため、裁判所は「今回は不許可事由があるけれど、本人が深く反省しており、生活態度も改めているから、特別に免責を認めよう」という判断をすることができるのです。

実際の破産実務においては、この裁量免責が非常に柔軟に運用されています。

免責不許可事由があっても、裁判所が一切の事情を考慮して免責を許可できる「裁量免責(破産法第252条第2項)」の解説。破産制度の目的は多重債務者の経済的再生です。本人が深く反省し、生活態度を改めている場合には、裁判官の裁量によって特別に免責が認められる道があることを説明しています。

裁量免責を勝ち取るために必要な「管財事件」への協力

では、ただ「反省しています」と言えば裁量免責が認められるのかというと、そう簡単ではありません。裁判所に対して、口先だけでなく【行動と実績】で更生の意欲を示す必要があります。

免責不許可事由がある場合、手続きは通常、簡易な「同時廃止事件」ではなく、【管財事件(かんざいじけん)】として扱われることが多くなります。

管財事件になると、裁判所から「破産管財人」という弁護士が選任されます。この管財人は、中立的な立場であなたの財産状況や借金の経緯を調査し、「本当に免責させても大丈夫か」を裁判所に報告する役割を担います。

裁量免責を得るためには、以下の取り組みが不可欠です。

・家計収支表(家計簿)の提出

毎月の収入と支出を正確に記録し、管財人に提出します。ギャンブルや浪費にお金を使わず、収入の範囲内で健全な生活ができていることを、数字で証明しなければなりません。

・反省文の提出

なぜ借金をしてしまったのか、なぜ止めることができなかったのか、そして今後どうやって生活を立て直していくのかを、自分の言葉で綴った反省文を提出することが求められる場合があります。

・管財人との面談

定期的に管財人の法律事務所へ出向き(あるいはオンライン等で)、生活状況を報告します。ここで嘘をつかず、真摯に対応することが重要です。

・積立金などの指導に従う

場合によっては、管財人の指導のもと、毎月一定額を積み立てて、債権者への配当原資を作るといった努力を求められることもあります。

これらのプロセスは、いわば「リハビリ期間」のようなものです。管財人は監視役であると同時に、あなたの経済的な更生をサポートする指導役でもあります。

管財人の調査に誠実に協力し、「もう二度と同じ過ちは繰り返さない」という姿勢が認められれば、管財人から裁判所へ「免責相当」という意見が出され、裁量免責が許可されるのです。

裁量免責を得るには口先だけでなく「行動と実績」が必要だと説明。免責不許可事由がある場合、手続きは「管財事件」となり、裁判所から選任された「破産管財人(弁護士)」が財産や借金の経緯を調査します。管財人が調査結果を裁判所に報告し、最終的に免責の可否が判断されるプロセスを図解しています。
更生の意欲を示す具体的なアクションを4点紹介。1.健全な生活を証明する「家計収支表の提出」、2.借金の原因と今後を綴る「反省文の提出」、3.誠実に対応する「管財人との面談」、4.配当原資を作る努力としての「積立金などの指導に従う」こと。これらを通じて、真摯な反省と再生への姿勢を証明します。

最もやってはいけないことは「嘘」と「隠し事」

ここで、絶対に覚えておいていただきたいことがあります。

ギャンブルで借金を作ったことよりも、もっと罪が重く、免責の可能性をゼロにしてしまう行為があります。

それは、【嘘をつくこと】【財産を隠すこと】です。

  • 通帳の一部を提出しない
  • 破産直前に、車や不動産の名義を親族に変える
  • 特定の友人や親族にだけこっそり借金を返す(偏頗弁済)
  • 聞かれたことに対して虚偽の回答をする

これらは、破産手続きに対する背信行為とみなされます。

「少しでも財産を残したい」

「家族に迷惑をかけたくない」

という気持ちから、つい隠し事をしたくなる心情は分かります。

しかし、破産管財人はお金の流れを調査するプロフェッショナルです。不自然なお金の動きは必ずバレます。

もし嘘や隠蔽が発覚すると、裁量免責すら認められなくなるばかりか、最悪の場合、【詐欺破産罪】という犯罪に問われる可能性すらあります。

「ギャンブルをしてしまいました」と正直に言う人には救いの手が差し伸べられますが、「嘘をついて誤魔化そうとする人」には、裁判所は非常に厳しい態度で臨みます。

弁護士に対しても同様です。私たち弁護士はあなたの味方ですが、事実を隠されてしまうと、適切な弁護方針が立てられず、あなたを守り切れなくなってしまいます。

どんなに不利な事情でも、正直にお話しいただくことが、解決への最短ルートなのです。

ギャンブルによる借金そのものよりも、調査での虚偽報告が重い罪になると警告。通帳の一部を隠す、直前の名義変更、特定の相手にだけ返済する「偏頗弁済」などは、裁量免責が認められないどころか「詐欺破産罪」に問われるリスクがあります。弁護士に全てを正直に話すことが、解決への最短ルートだと説いています。

実際に破産できる確率はどのくらい?

「そうは言っても、やっぱり不安だ」と思われるかもしれません。

しかし、これまでの実務経験や一般的な統計から言えば、初めての自己破産で、かつ手続きに誠実に協力した場合、免責が許可される確率は【極めて高い】と言えます。

実際、日本弁護士連合会の調査などを見ても、自己破産を申し立てた人の95%以上が免責許可決定を受けています。この中には当然、パチンコや浪費が原因だった人も多数含まれています。

もちろん、「借金の額が年収とかけ離れすぎている」「過去に一度破産していて、また同じ理由で借金をした(2回目の破産)」といった場合はハードルが上がりますが、それでも絶対に無理というわけではありません。

重要なのは、自分ひとりで「もうダメだ」と決めつけないことです。

専門家のサポートを受けながら、正しい手順を踏めば、法的な解決は十分に可能です。

日本弁護士連合会の調査に基づき、自己破産を申し立てた人の95%以上が免責許可決定を受けているというデータを紹介。初めての破産で誠実に協力すれば、免責の確率は極めて高いとしています。2回目の破産などはハードルが上がりますが、専門家のサポートがあれば法的解決は十分に可能であると伝えています。

ひとりで悩まず、全国どこからでもご相談ください

借金問題は、時間が経てば経つほど状況が悪化します。利息は増え続け、督促のストレスで精神的にも追い詰められてしまいます。 特にギャンブルや浪費が原因の場合、「家族に知られたくない」「恥ずかしくて誰にも相談できない」と、動き出しが遅れてしまう傾向があります。

しかし、弁護士には守秘義務があります。あなたの秘密が外に漏れることはありません。 当事務所は福井県大野市にありますが、オンライン相談システムを完備しており、日本全国からのご相談に対応しています。 「地方の事務所だからこそ、事務的ではなく親身に話を聞いてくれる」と、遠方の方からも多くの信頼をいただいております。

あなたの「やり直したい」という気持ちを、私たちが全力でサポートします。まずは勇気を出して、一歩踏み出してみませんか。

まとめとして、借金問題は早期相談が重要であると呼びかけています。ギャンブルや浪費が原因でも、弁護士の守秘義務により秘密は守られます。オンライン相談システムにより日本全国から相談可能であると案内。最後は「弁護士法人横田秀俊法律事務所」のクレジットで締めくくられています。

【相談者】先生のお話を聞いて、目の前の霧が晴れたような気分です。「管財事件」になると費用や手間はかかるかもしれませんが、借金がゼロになるチャンスがあるなら、精一杯やってみたいです。

【横田弁護士】その意気込みがあれば大丈夫です。管財事件の費用についても、分割での積み立てなど無理のない計画を一緒に立てましょう。一番大切なのは、今日ここから「隠し事をせず、正直に生活を立て直す」と決意することです。それさえ守っていただければ、裁判所もきっと分かってくれますよ。

【相談者】はい!実は、へそくりを少し隠しておこうかと思っていたんですが……先生に言われてハッとしました。全部正直に話して、すっきり精算したいと思います。

【横田弁護士】それが一番です。隠そうとしたことが後でバレるのが一番怖いですからね。正直にお話しいただければ、私も全力でサポートできます。さあ、一緒に新しい生活への第一歩を踏み出しましょう。


【お問い合わせ先】

■ 弁護士法人横田秀俊法律事務所

〒912-0087 福井県大野市城町8番6号

電話:0779-64-4099

■ 日本全国対応可能です!

当事務所では、オンライン(ZOOM、Google Meetなど)での法律相談を積極的に行っております。遠方にお住まいの方も、ご自宅からお気軽にご相談いただけます。福井県大野市に限らず、全国各地の案件に対応しております。

■ 法律相談料 30分 5,500円(税込)

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対面でのご相談の場合は、現金のほか、各種クレジットカード決済、QRコード決済にも対応しております。

借金問題は、早期の相談が解決への鍵となります。

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監修・執筆:弁護士 横田 秀俊 福井弁護士会所属

日本弁護士連合会の中小企業法律支援センター幹事を務め、中小企業の法的支援体制の構築に携わる。
福井県内地域においては、福井県事業承継・引継ぎ支援センターのエリアコーディネーターとして、数多くの事業引継ぎや経営課題の解決を主導。
法律のプロフェッショナルとして、緻密な法理と現場主義を両立させた的確なアドバイスを提供している。

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