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予納金が安くなる「少額管財事件」とは?弁護士に依頼する最大の金銭的メリットと運用条件

破産・再生 2026.03.06.

予納金が安くなる「少額管財事件」とは?弁護士に依頼する最大の金銭的メリットと運用条件

自己破産を検討する際、多くの方が心配されるのは「弁護士費用」のことだと思います。

しかし、実際に手続きを進める中で、弁護士費用とは別に、もう一つ大きな費用の壁が立ちはだかることがあります。

それが、裁判所に納める【予納金(よのうきん)】です。

特に、一定の財産がある場合や、借金の理由がギャンブルや浪費である場合に適用される「管財事件(かんざいじけん)」となると、この予納金だけで最低50万円以上が必要になるケースが一般的です。

「お金がないから破産するのに、そんな大金は用意できない」と、手続きを諦めてしまう方もいらっしゃいます。

でも、諦める必要はありません。

弁護士に依頼し、適切な準備を行うことで、この高額な予納金を大幅に安く抑えることができる運用があります。

それが【少額管財事件(しょうがくかんざいじけん)】です。

この制度を利用すれば、裁判所に納めるお金を20万円程度まで圧縮できる可能性が高まります。

このコラムでは、通常の管財事件と少額管財事件の決定的な違い、なぜ弁護士に依頼すると安くなるのかという理由、そして全国各地の裁判所での運用実態について詳しく解説します。

福井県大野市に拠点を置く当事務所ですが、オンライン相談を通じて全国のご依頼者様をサポートしております。

「費用が心配で動けない」という方は、ぜひ最後までお読みいただき、解決への糸口を見つけてください。

自己破産にかかるお金は「弁護士費用」だけではない

まず、自己破産の手続きには、大きく分けて2種類の費用がかかります。

①手続きを依頼する「弁護士への報酬」

②裁判所で手続きを行うために納める「実費(予納金)」

財産がほとんどない方が利用する「同時廃止事件」であれば、裁判所に納める費用は1万円~2万円程度で済みます。この場合、費用の大半は弁護士費用が占めることになります。

しかし、一定の財産(20万円以上の価値がある車や保険など)を持っていたり、借金の原因が免責不許可事由(ギャンブルや投資など)に該当したりする場合は、「管財事件」として扱われます。

管財事件になると、裁判所が選任する「破産管財人(中立な立場の弁護士)」の報酬を用意しなければなりません。

この報酬こそが、予納金の正体です。

この予納金の金額が、手続きの方法によって数十万円単位で変わってくるのです。

自己破産には「弁護士報酬」と「予納金(実費)」の2種類が必要であることを示すスライド。予納金は裁判所へ納める費用で、手続きが簡略な「同時廃止事件(1〜2万円程度)」と、一定の財産や免責不許可事由がある場合に費用が大幅に増加する「管財事件」に分かれることが図解されています。

恐怖の「通常管財事件」。予納金は最低50万円から

もし、あなたが弁護士をつけずに自分一人で(本人申立て)、あるいは司法書士に書類作成だけを依頼して管財事件の申立てを行った場合、原則として【特定管財(通常管財)】という扱いになります。

この通常管財における予納金の相場は、以下の通りです。

  • 最低額:50万円~
  • 負債総額が多い場合:80万円、100万円、あるいはそれ以上

最低でも50万円という金額を一括で、しかも手続き開始の直後に裁判所に納めなければなりません。

もし納められなければ、破産手続き自体が却下されてしまいます。

借金苦で破産を申し立てている状況で、現金50万円を用意するのは至難の業です。

そのため、通常管財になることが確定した時点で、経済的な理由から破産を断念せざるを得ないケースが出てきてしまうのです。

通常管財事件の予納金が高額であることを説明するスライド。弁護士なしや司法書士のみの場合は原則「通常管財」となり、予納金は最低50万円から、負債額により80万〜100万円以上になるケースもあります。一括納付が必須であり、納められない場合は申し立てが却下されるという厳しい条件が強調されています。

救済措置としての「少額管財事件」。予納金は20万円程度に

この高額な予納金のハードルを下げるために、多くの裁判所で運用されているのが【少額管財(しょうがくかんざい)】という仕組みです。

(※裁判所によって「簡易管財」など名称が異なる場合がありますが、仕組みはほぼ同じです。)

少額管財事件として扱われると、予納金の金額は劇的に下がります。

・一般的な相場:20万円前後

通常管財の50万円と比較すると、半分以下の金額で済むことになります。 20万円であれば、ご家族の援助や、弁護士介入後に返済をストップして積み立てたお金で、なんとか用意できる範囲ではないでしょうか。

この制度は、経済的に困窮している破産申立人にとって、まさに救済措置とも言える非常に重要な運用です。

少額管財を利用することで予納金の負担を軽減できることを示すスライド。通常管財では50万円以上かかる予納金が、少額管財なら「20万円前後」と半分以下に抑えられます。無理なく用意できる現実的な金額にハードルを下げることで、自己破産の手続きを進めやすくするメリットが視覚的に表現されています。

なぜ安くなる?弁護士が「予備調査」を行うから

では、なぜ同じ管財事件なのに、そこまで金額に差が出るのでしょうか。

それは、破産管財人の「手間」が大幅に減るからです。

通常管財(弁護士がついていない場合)では、裁判所が選んだ破産管財人が、ゼロからすべての財産調査や借金の原因調査を行わなければなりません。これには膨大な時間と労力がかかるため、それに見合った報酬(50万円~)が必要になります。

一方、申立人に代理人弁護士がついている場合、その弁護士が申立ての前に徹底的な【予備調査】を行います。

  • 預金通帳の入出金を細かくチェックする
  • 財産の漏れがないか確認し、目録を作成する
  • 借金の原因や生活状況を聴取し、報告書にまとめる
  • 問題点(不明な支出など)があれば、あらかじめ説明をつけておく

つまり、本来なら管財人がやるべき仕事の8割程度を、申立人の弁護士が事前に済ませてから裁判所に提出するのです。

管財人は、整理された資料を確認するだけで済むため、労力が大幅に軽減されます。その結果、「管財人の報酬(予納金)を安くしても大丈夫」という理屈で、少額管財が認められるのです。

弁護士が介入することで予納金が下がる理由を解説するスライド。弁護士なしの通常管財では管財人が全調査を行うため50万円以上かかりますが、弁護士が事前に「予備調査」を8割程度完了させることで管財人の負担を軽減し、予納金を20万円程度まで抑えられる仕組みが、比較イラストとともに説明されています。

少額管財を利用するための絶対条件とは

このようにメリットの大きい少額管財ですが、誰でも利用できるわけではありません。

利用するためには、いくつかの条件があります。

最も重要な条件は、【申立人に代理人弁護士がついていること】です。

ご自身で行う「本人申立て」や、書類作成のみを依頼する「司法書士経由の申立て」では、裁判所に対して責任を持った予備調査や引き継ぎができないとみなされ、原則として少額管財は利用できません。 「弁護士費用が高いから、自分でやろう」と考えても、結果的に高額な通常管財(50万円~)になり、トータルの出費がかえって増えてしまうことが多いのはこのためです。

ただ、弁護士がついていれば必ず少額管財になるわけではありません。

・財産隠しが疑われる場合

・債権者の数が極端に多い場合

・負債総額が非常に大きい場合

・業務が複雑で管財人の負担が大きいと予想される場合

などは、弁護士がついていても通常管財となる可能性があります。

ご自身のケースがどうなるかは、事前の法律相談で弁護士が見通しをお伝えします。

少額管財の適用には「申立人に代理人弁護士がついていること」が必須条件であることを示すスライド。ただし、弁護士がいても、財産隠しの疑い、債権者数が極端に多い、負債総額が非常に大きい、業務が複雑といった例外的なケースでは、通常管財(標準管財)が適用される場合があることも注意点として挙げられています。

期間も短縮される!金銭面以外の大きなメリット

少額管財のメリットは、予納金が安くなるだけではありません。

手続きにかかる【期間】も短縮されます。

通常管財の場合、管財人の調査に時間がかかるため、申立てから免責(借金ゼロ)まで1年以上かかることも珍しくありません。

しかし、少額管財であれば、事前に弁護士が調査を済ませているため、管財人の審査もスムーズに進みます。

・債権者集会(裁判所での報告会)の回数が減る

・早ければ申立てから半年以内で手続きが終了する

期間が短くなれば、それだけ早く「官報」への掲載も終わり、精神的な負担からも解放されます。

また、管財事件特有の「郵便物の転送(自分宛の手紙がすべて管財人に転送される措置)」や「居住制限(引越しや旅行の制限)」の期間も短くて済むため、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

金銭面以外のメリットとして期間短縮を挙げるスライド。通常管財は手続きに1年以上かかるのに対し、少額管財は半年以内に終了します。さらに、郵便物転送の期間短縮、居住制限の緩和、精神的負担の軽減など、生活再建に向けた手続きがスムーズかつスピーディーに進む利点がリスト形式でまとめられています。

福井地裁および全国の裁判所での運用について

当事務所が拠点を置く福井地方裁判所でも、もちろん少額管財の運用が行われています。

一定の条件を満たせば、予納金は20万円程度(事案によります)に抑えられ、スムーズな解決が可能です。

また、東京地方裁判所をはじめ、大阪、名古屋などの都市部の裁判所でも、名称や細かな基準は異なりますが、同様に「弁護士が代理人となることで予納金を低額にする運用」が定着しています。

当事務所は全国対応の法律事務所です。

ご依頼者様がお住まいの地域の裁判所がどのような運用をしているか、現地のルールに合わせて適切な申立てを行います。

「自分の住んでいる地域でも少額管財は使えるの?」といった疑問をお持ちの方も、まずはお気軽にご相談ください。

少額管財の運用地域に関するスライド。福井地裁でも少額管財の運用が行われており、東京・大阪・名古屋などの主要都市でも同様の運用があることを日本地図で示しています。全国対応が可能であり、各地域の裁判所のルールに合わせた申し立てを行う体制が整っていることが説明されています。

全国対応の弁護士法人横田秀俊法律事務所にお任せください

自己破産は、単に書類を出せば終わる事務手続きではありません。

「いかに費用を抑え、いかに早く、確実に免責を勝ち取るか」という戦略が必要です。

そのためには、少額管財の要件を満たすような丁寧な書類作成と、裁判所への適切な説明能力が不可欠です。

【全国どこからでも相談可能】

当事務所は福井県大野市にございますが、ZOOMやGoogle Meetを活用したオンライン相談により、日本全国どの地域の方からのご相談も承っております。

地方にお住まいで「近くに破産に強い弁護士がいない」という方や、都市部にお住まいで「費用を抑えつつ親身な対応をしてほしい」という方など、多くの方に選ばれています。

【安心の明朗会計と決済方法】

相談料は30分5,500円(税込)です。

弁護士費用についても、ご依頼者様の生活再建を第一に考え、分割払いのご相談にも柔軟に応じております。

また、対面相談時にはクレジットカード決済やQRコード決済も導入し、利便性の向上に努めています。

「予納金が高そうで不安」

「自分のケースで少額管財が使えるか知りたい」

そのような悩みをお持ちの方は、一人で抱え込まず、まずは専門家である私たちにご相談ください。

あなたの経済状況に合わせた、最適な解決プランをご提案いたします。


【お問い合わせ先】

弁護士法人横田秀俊法律事務所

〒912-0087 福井県大野市城町8番6号

電話:0779-64-4099

【相談方法】

  • オンライン相談(全国対応:ZOOM、Google Meet等)
  • 対面相談(福井県内・近隣地域)

【相談料】

30分 5,500円(税込)

※対面時はクレジットカード・QRコード決済に対応しています。

事務所のサービス体制を紹介するスライド。ビデオ通話による「オンライン相談(全国対応)」、30分5,500円(税込)の相談料や費用の「分割払い」対応、対面時の「カード・QR決済」対応の3点をアイコン付きで掲載。明朗会計と多様な支払い方法で、利用者が安心して相談できる環境をアピールしています。

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監修・執筆:弁護士 横田 秀俊 福井弁護士会所属

日本弁護士連合会の中小企業法律支援センター幹事を務め、中小企業の法的支援体制の構築に携わる。
福井県内地域においては、福井県事業承継・引継ぎ支援センターのエリアコーディネーターとして、数多くの事業引継ぎや経営課題の解決を主導。
法律のプロフェッショナルとして、緻密な法理と現場主義を両立させた的確なアドバイスを提供している。

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